資格とキャリア

リモートワーク可能な職種の選び方と探すときの視点

働く場所を選ばない「リモートワーク」への関心は高いが、すべての仕事が在宅や好きな場所での勤務に向いているわけではない。同じ業界でも職種によって在宅勤務のしやすさは大きく異なり、求人票の「リモート可」という表記だけを頼りに応募すると、入社後に働き方のミスマッチが生じることもある。この記事では、公的な調査の数字でテレワークの広がりを確かめたうえで、リモートワークが可能な職種の傾向、完全リモートとハイブリッド勤務の違い、求人票の読み方、求められるスキル、働く時間の制度との違い、ハローワークでの探し方までを順に整理する。

リモートワークとは何か

リモートワークとは、オフィスに出社せず、自宅やコワーキングスペースなど場所を問わず情報通信技術(ICT)を活用して働く形態を指す。総務省や厚生労働省など公的機関の資料では「テレワーク」という呼称が使われることが多く、内容としてはほぼ同じ意味で扱われている。

厚生労働省のテレワークガイドラインは、テレワークの形態を次の3つに分けている。

  • 在宅勤務:自宅で働く形態。通勤を要しないため、通勤にかかっていた時間を柔軟に活用できる。
  • サテライトオフィス勤務:シェアオフィスやコワーキングスペースを含む、自宅以外の拠点で働く形態。通勤時間を短縮しつつ、在宅勤務やモバイル勤務より作業環境の整った場所で働ける。
  • モバイル勤務:働く場所を自由に選べる形態。移動中の時間も業務に使える。

求人票では「在宅勤務可」「リモートワーク可」「テレワーク制度あり」など表現がばらばらだが、どの形態を指しているのかを意識して読むだけでも、条件の見落としは減らせる。

数字で見るテレワークの広がり

総務省の令和7年通信利用動向調査(企業編、令和7年8月末時点)によると、テレワークを導入している企業の割合は50.1%で、前年の47.3%から2.8ポイント上昇した。ただし、この調査の対象は「公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業」であり、小規模な企業は含まれていない。日本の企業全体の半数がテレワークを導入している、という読み方はできない点に注意したい。

同じ調査の個人を対象とした集計では、企業等に勤める15歳以上のうち、過去1年間にテレワークを実施した人は26.9%だった。

働く人の側から見た調査としては、国土交通省の令和7年度テレワーク人口実態調査(令和7年10月実施のWEB調査、雇用型就業者36,391人)がある。こちらでは、雇用型テレワーカーの割合は全国で25.2%(0.6ポイント増)、直近1年間のテレワーク実施率は全国で16.8%とされている。地域別では雇用型・自営型とも首都圏で相対的に高く、東京・埼玉・千葉・神奈川の首都圏では令和2年度以降、3割を超える水準が続いている。地方都市圏の正確な値は、今回参照した公式資料では確認できなかった。

総務省の数字は「テレワークを導入している企業の割合」、国土交通省の数字は「テレワークをしている働く人の割合」で、調査の対象も尺度も異なる。50.1%と25.2%を並べて「企業は導入しているのに働く人は使っていない」と比べるような読み方はできない。

数字を並べて比べることはできないにしても、制度がある会社に入ることと、自分がその制度を使って働けることは別の問題だ。そう考えておくほうが、求人を見るときに冷静でいられると思う。

リモートワークと相性のよい職種の傾向

エンジニアやデザイナー、ライター、マーケティング職、事務・バックオフィス系の業務など、成果物や作業過程がデータとしてやり取りできる職種はリモートワークとの相性がよいとされる。一方で、接客業や製造現場、医療・介護のように対人対応や現場作業そのものが業務の中心となる職種では、在宅での勤務が難しい場合が多い。営業職はオンライン商談が普及したことで一部リモート化が進んだが、訪問が前提の業態では出社や外出が引き続き必要になる。

総務省の同じ調査では、テレワークを導入していない企業が挙げる理由として最も多かったのが「テレワークに適した仕事がないから」で、80.4%に上った。制度を整える手間やコストよりも、仕事の中身そのものがテレワークに向くかどうかが導入の分かれ目になっていることがうかがえる。職種を選ぶ段階で「この仕事は画面越しで完結するか」を考えることは、遠回りに見えて実はいちばん確実な絞り込み方だ。

同じ職種名でも、担当する範囲で向き不向きは変わる。事務職でも書類の原本や郵便物を扱う業務が多い職場では出社が欠かせないし、経理なら請求書や証憑が電子化されているかどうかで事情が違う。「1日の業務のうち、紙・現物・対面が必要な作業がどれくらいあるか」を面接などで具体的に聞いてみるとよい。

業種によって導入状況に差がある

総務省の令和7年通信利用動向調査(企業編)では、業種ごとのテレワーク導入状況に大きな開きがあることが示されている。主な数字を整理すると次のとおりだ。

区分 テレワーク導入率(令和7年) 補足
全体(100人以上の企業) 50.1% 前年は47.3%
情報通信業 92.8% 産業別で最も高い。令和6年は94.3%
金融・保険業 81.9% 情報通信業に次ぐ水準
従業者2,000人以上の企業 81.2% 従業者規模別で最も高い

※総務省「令和7年通信利用動向調査(企業編)」より。対象は公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業。

情報通信業と金融・保険業はいずれも8割を超え、業種そのものがリモートワークとの相性を大きく左右することが数字からも読み取れる。規模別でも2,000人以上の企業が81.2%と高く、大きな企業ほど制度を持っている傾向がある。

一方で、医療・福祉や宿泊業・飲食サービス業の導入率については注意が必要だ。この調査では、学術研究・専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉、複合サービス事業がまとめて「サービス業、その他」として集計されており、医療・福祉や宿泊・飲食を単独で示した数字は公式資料では確認できなかった。対人サービスが中心の業種は在宅勤務が難しいという一般的な傾向は言えるとしても、特定の率を挙げて語ることはできない。2,000人未満の規模別の数値についても、今回参照した資料からは確認できなかった。

個人的には、職種を先に決めるより、業種である程度候補を絞ってから職種を見ていくほうが、リモートワークの求人に出会える確率は上がると考えている。同じ「営業」でも、情報通信業のインサイドセールスと、店舗を回るルート営業とでは働き方がまったく違うからだ。

完全リモートとハイブリッド勤務の違い

求人票に「リモート可」と記載されていても、完全に出社が不要な場合と、週に数回の出社を組み合わせる「ハイブリッド勤務」の場合がある。募集内容をよく確認し、自分が希望する働き方と一致しているかを見極めることが重要だ。

「リモート可」の表記は企業によって定義がまちまちで、月1回の出社でもリモート可と表示されることがある。面接時に出社頻度や勤務地の扱い、通勤費の支給有無を具体的に確認しておくと、入社後の認識違いを防ぎやすい。

完全リモートは居住地の自由度が高い反面、評価の方法や社内の人間関係づくりが見えにくい。ハイブリッド勤務は出社日に対面でのやり取りができる一方、出社日の決まり方(固定か、チームで調整か、会社の指定か)によって生活の組み立てやすさが変わる。迷いどころは、求人票の段階ではこの違いがほとんど書かれていないことで、結局は面接で質問するしかない場面が多い。

求人票の「リモート可」を読む

就業場所と「変更の範囲」

厚生労働省のガイドラインによれば、使用者は労働契約を結ぶときに、就業の場所に関する事項などを書面等で明示しなければならない(労働基準法15条、同法施行規則5条1項1号の3)。そのうえで、テレワークが通常想定される場合には、雇入れ直後の就業場所に加えて、変更の範囲として自宅やサテライトオフィスなどテレワークを行う場所を明示する必要があるとされている。専らモバイル勤務を行う場合などは「使用者が許可する場所」と示すことも可能だ。

つまり、内定後に受け取る労働条件通知書などで、就業場所の欄に自宅やテレワークを行う場所が含まれているかを見れば、リモート勤務が契約上どう位置づけられているかの手がかりになる。求人票で「リモート可」とあっても、就業場所が本社のみで、変更の範囲にもテレワークの場所が書かれていなければ、想定と違う可能性がある。

費用負担と通勤手当

在宅で働くと、通信費や電気代、パソコンなどの機器代をどちらが負担するかという問題が出てくる。ガイドラインでは、労使のどちらがどのように負担するか、限度額、請求方法などを、あらかじめ労使で十分に話し合い、就業規則等に規定しておくことが望ましいとされている。労働者に情報通信機器等の負担をさせる定めをする場合は、就業規則に規定しなければならない(労働基準法89条5号)。在宅勤務の通信費などについては、業務に要した実費を、実態を踏まえて合理的・客観的に計算して支給する方法もあるとされている。

通勤手当の扱いも会社によって違う。厚生労働省の「テレワークモデル就業規則 作成の手引き」では、終日在宅勤務の日は通勤しないため、通勤定期券相当額と実際に通勤した実費を比べて低い方を支給するケースもあると解説している。これは就業規則の例であって法律上の決まりではなく、実際の扱いは各社の就業規則次第だ。

給与額そのものに比べて見落としやすい項目だが、毎月の負担感にじわじわ効いてくる。面接で聞きにくいと感じる人も多いと思うが、内定後の条件確認の段階であれば質問しやすいので、そこで就業規則の該当箇所を確認させてもらうのがよいと考えている。

リモートワークで求められるスキルの変化

対面でのコミュニケーションが減る分、チャットツールやオンライン会議を通じた報告・連絡・相談のスキルがより重要になる。相手の反応が見えにくい環境で誤解なく意図を伝える文章力や、非同期のやり取りを前提としたスケジュール管理も求められる。加えて、自己管理能力や、成果を可視化して周囲に伝える力も評価されやすいポイントだ。

具体的には、次のような場面で差が出やすい。

  • 依頼を受けたとき、期限・成果物の形・確認相手を文章で確かめ直せるか
  • 作業が遅れそうなとき、早めに状況と見通しをチャットで共有できるか
  • オンライン会議の内容を、参加していない人にも伝わる形で短くまとめられるか
  • 自宅でも始業・終業の区切りをつけ、作業時間を自分で管理できるか

応募の際にはこうした経験を具体的に整理し、職務経歴書や面接でアピールできるようにしておきたい。リモートワークの経験がなくても、出社中心の職場でチャットや共有ドキュメントを使って仕事を進めた経験は十分に材料になる。

働き方の種類を比較する

リモートワークとひとくちに言っても、出社の頻度によって働き方の性質は大きく変わる。代表的な区分を整理すると次のとおりだ。

働き方 出社の目安 向いている人 注意したい点
フルリモート(完全在宅) 基本的に出社なし 居住地を問わず働きたい人、通勤負担を減らしたい人 孤独感やキャリア形成への不安を感じやすい。通信費・機器の負担の扱いを確認したい
ハイブリッド勤務 週1〜数回程度 対面でのやり取りも一定量残したい人 出社日の交通費・時間的負担が発生する。通勤手当が実費精算になる場合もある
リモート可(条件付き) 試用期間中や繁忙期のみ出社等 柔軟な調整を前提に働きたい人 条件の詳細を事前に確認しないと想定と異なることがある
出社中心・一部リモート 基本出社、必要時のみ在宅可 対面での業務が多い職種の人 実質的にリモートワークのメリットは限定的

似た働き方の制度との違い

リモートワークは「働く場所」の柔軟性に関する仕組みだが、混同されやすい制度として「働く時間」の柔軟性に関する仕組みがある。厚生労働省の資料をもとに違いを整理しておくと、求人票を読み解くときに役立つ。

  • フレックスタイム制(労働基準法32条の3):労働者が各日の始業・終業の時刻を自らの意思で決めて働く制度。清算期間は3か月以内で、導入には就業規則への規定と労使協定が必要になる。対象業務に制限はない。出社の要否とは別の仕組みだが、厚生労働省のガイドラインはテレワークになじみやすい制度として挙げている。
  • 専門業務型裁量労働制(労働基準法38条の3):厚生労働省令・大臣告示で定められた専門的な業務が対象で、労使協定で定めた時間を労働したものとみなす制度。場所ではなく労働時間の算定方法にかかわる仕組みだ。
  • 企画業務型裁量労働制:事業の運営に関する事項の企画・立案・調査・分析の業務で、使用者が具体的な指示をしない業務が対象になる。
  • 時差出勤:出社は前提としつつ、始業時刻を前後にずらせる仕組み。場所の自由度はなく、時間のみを調整する点でリモートワークとは異なる。

求人票に「柔軟な働き方」とまとめて書かれている場合でも、実際にはこれらのうちどれを指しているかはさまざまなので、募集要項の該当箇所を個別に確認する必要がある。「フレックスあり」は時間の話であって、在宅で働けることを意味しない。逆に、リモートワークができても始業・終業の時刻は固定という職場もある。場所と時間の2軸で条件を分けて見るのがコツだ。

ハローワークでリモート求人を探す

転職サイトだけでなく、ハローワークインターネットサービスでもテレワーク・在宅勤務の求人を探せる。ハローワークで扱うテレワーク・在宅勤務求人は、雇用関係を結ぶ「雇用型テレワーク」の求人で、自営型テレワークや内職は含まれない。

検索の方法は2つある。

  • 求人検索の「その他」欄にある「在宅勤務」にチェックを入れて検索する
  • フリーワード欄に「在宅勤務可」と入力して検索する

ただし、「在宅勤務」として検索される求人の中には、週1回や月1回など出勤が必要な求人も含まれる。求人情報の画面で出勤の頻度や条件を必ず確認したい。なお、職業安定業務統計に「テレワーク可」の条件が集計項目としてあるかどうかは、公式資料では確認できなかった。

リモートワーク可能な職種の選び方・探し方のコツ

求人を探す際に押さえておきたい実践的な視点は次のとおりだ。

  • 求人票の「リモート可」表記だけで判断せず、出社頻度・勤務地・通勤費の扱いを募集要項や面接で確認する
  • 企業の業種・業態がテレワークと相性のよい分野かどうかを事前に調べておく
  • 内定後は労働条件通知書の就業場所と変更の範囲に、テレワークを行う場所が書かれているかを見る
  • 通信費・機器代・通勤手当の扱いが就業規則でどう決まっているかを確認する
  • 過去の在宅勤務やオンラインでの業務経験があれば、職務経歴書で具体的に伝える
  • チャットやオンライン会議でのコミュニケーション力、自己管理力を裏付けるエピソードを用意する
  • 試用期間や入社直後は出社が必要になるケースもあるため、開始時期の条件も確認しておく

つまずきやすい点

前の節までで触れた費用負担や「在宅勤務」検索の幅のほかにも、次のような点で想定とのずれが起きやすい。

  • 制度の対象が狭い:制度はあっても、利用できるのは一部の部署や一定の勤続期間を過ぎた人に限られている場合がある。
  • 研修期間の出社:入社直後の研修やOJTの期間だけ出社が求められ、遠方からの応募では交通費や滞在の手配が必要になることがある。
  • 場所と時間の混同:フレックスタイム制があることを、在宅で働けることと取り違えてしまう。
  • 職種名だけで判断する:同じ職種名でも、紙の書類や現物を扱う比重によって在宅のしやすさは変わる。

リモートワークに向く人・向かない人

向く人の特徴として挙げられるのは、指示が少なくても自分で段取りを組める人、文章で要点を伝えるのが苦にならない人、作業時間と休憩の区切りを自分でつけられる人などだ。通勤時間を学習や家族との時間に回したい人にとっても、在宅勤務の利点は大きい。

反対に、進捗管理を自分で行うことが苦手な人や、対面での雑談や相談からアイデアを得たい人は、完全リモートでは働きにくさを感じやすいといわれる。自宅に作業スペースを確保しにくい場合も、集中しにくさにつながる。

ただ、向かない要素があるからといってリモートワークをあきらめる必要はない。ハイブリッド勤務やサテライトオフィス勤務を選べば、対面の機会や作業環境の問題をある程度補える。向き不向きは「完全リモートか、出社か」の二択ではなく、どの程度の割合が自分に合うかで考えるのが現実的だと思う。

よくある質問

リモートワークとテレワークは何が違うのか

意味としてはほぼ同じで、場所にとらわれず働く形態全般を指す。テレワークは総務省や厚生労働省など公的機関で使われることが多い呼称で、リモートワークは民間の求人媒体などで広く使われる表現という違いがある程度だ。厚生労働省のガイドラインでは、テレワークを在宅勤務、サテライトオフィス勤務、モバイル勤務の3つに分けている。

フルリモートの求人でも将来的に出社が必要になることはあるか

ある。事業方針の変更や部署異動によって出社頻度が見直されるケースは珍しくない。労働条件の明示では、就業場所について雇入れ直後の場所と変更の範囲が示されるので、契約上どこで働くことになっているかを確認しておくと安心だ。

リモートワーク未経験でも応募できるか

可能な場合が多い。ただし自己管理力やオンラインでのコミュニケーション経験は問われやすいため、前職での関連エピソードを整理しておくとよい。出社中心の職場でもチャットや共有ドキュメントで仕事を進めた経験は伝える材料になる。

地方在住でも都心の企業のリモート求人に応募できるか

フルリモートの求人であれば応募できることが多いが、入社時や研修時に一時的な出社を求められる企業もある。募集要項に「勤務地不問」と明記されているかを確認したい。なお、国土交通省の調査ではテレワーカーの割合は首都圏で相対的に高いとされているが、地方都市圏の正確な値は公式資料では確認できなかった。

リモートワークで給与水準は下がるのか

企業や職種によって異なり、一律に下がるとは言えない。通勤手当は、終日在宅勤務の日の分を実費精算に切り替えるなど会社ごとに扱いが違い、居住地に応じた給与調整を行う企業とそうでない企業もあるため、募集要項や就業規則、面接で確認する必要がある。

在宅勤務の通信費や機器代は自己負担になるのか

会社の就業規則次第だ。厚生労働省のガイドラインでは、費用をどちらがどう負担するか、限度額や請求方法をあらかじめ労使で話し合い就業規則等に定めておくことが望ましいとされ、労働者に情報通信機器等を負担させる場合は就業規則への規定が必要になる。業務に要した実費を合理的に計算して支給する方法もある。

リモートワークに向かない人の特徴はあるか

断定はできないが、一般的には、進捗管理を自分で行うことが苦手な人や、対面でのコミュニケーションを重視したい人は働きにくさを感じやすいといわれる。その場合も、ハイブリッド勤務やサテライトオフィス勤務なら合うことがある。

フレックスタイム制とリモートワークは併用できるのか

併用している企業もある。フレックスタイム制は始業・終業の時刻を自分で決める「時間」の制度で、リモートワークは「場所」の仕組みなので別物だが、厚生労働省のガイドラインはフレックスタイム制をテレワークになじみやすい制度として挙げている。

面接はオンラインで完結するのか

企業によって異なる。すべてオンラインで完結する企業もあれば、最終面接のみ対面で実施する企業もあるため、選考プロセスの案内をよく確認しておきたい。

リモートワークの求人はどこで探せるか

総合型の転職サイトでも「リモート可」などの条件で絞り込み検索ができるほか、リモートワークに特化した求人媒体も存在する。ハローワークインターネットサービスでも「在宅勤務」のチェックやフリーワード「在宅勤務可」で探せる。複数の媒体を併用し、条件面を比較しながら探すのが基本になる。

医療・福祉や飲食の仕事はテレワーク導入率が低いのか

対人対応や現場作業が中心のため在宅勤務が難しい職種が多いのは確かだが、総務省の通信利用動向調査では医療・福祉や宿泊業・飲食サービス業は「サービス業、その他」にまとめて集計されており、単独の導入率は公式資料では確認できなかった。同じ業種でも、本部の事務や企画などの職種ではテレワークの余地がある場合もある。

副業やフリーランスとしてリモートで働く場合との違いは何か

正社員や契約社員として企業に雇用されたうえで場所の自由度を得るのがリモートワークであるのに対し、副業やフリーランスは雇用関係そのものが異なる働き方になる。ハローワークのテレワーク求人も雇用型に限られ、自営型テレワークや内職は含まれない。収入の安定性や社会保険の扱いなど条件面が大きく変わるため、雇用形態の違いを踏まえて比較検討することが望ましい。

まとめ

リモートワーク可能な職種を選ぶ際は、業種の特性と募集内容の詳細を照らし合わせることが欠かせない。100人以上の企業ではテレワークの導入が半数を超え、情報通信業では9割を超えているが、制度があることと自分の職種で使えることは別の話だ。「リモート可」という表記だけを鵜呑みにせず、出社頻度や就業場所の扱い、費用負担を具体的に確認することが、入社後のミスマッチを防ぐ第一歩になる。フレックスタイム制や裁量労働制など働く時間にかかわる制度との違いも押さえたうえで、自分の希望する働き方を明確にし、条件に合った求人を見極めていきたい。

出典

  • 総務省「令和7年通信利用動向調査(企業編)」令和7年8月末時点、令和8年5月29日公表。概要 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/260529_1.pdf 、報告書 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202500_002.pdf 、公表ページ https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html
  • 国土交通省「令和7年度テレワーク人口実態調査」令和7年10月調査、令和8年3月公表。https://www.mlit.go.jp/report/press/toshikankyoteleworkr7.html
  • 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」https://www.mhlw.go.jp/content/tw_guideline.pdf 、案内ページ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/shigoto/guideline.html
  • 厚生労働省「テレワークモデル就業規則 作成の手引き」https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/001084303.pdf
  • 厚生労働省「ハローワークインターネットサービス」テレワーク・在宅勤務求人の検索方法 https://www.hellowork.mhlw.go.jp/member/job_offer_search09.html
  • 厚生労働省 フレックスタイム制・裁量労働制の資料 https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000889608.pdf 、https://www.mhlw.go.jp/content/001236403.pdf

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