整理収納アドバイザーは、片付けや収納の考え方を体系的に学べる資格として知られています。ただ、調べ始めると「2級・準1級・1級の違いは?」「国家資格なの?」「講座はどこで申し込むの?」と疑問が次々に出てきます。この記事では、認定元である特定非営利活動法人ハウスキーピング協会の公式情報をもとに、級ごとの取り方と費用、講座の選び方、取得後の活かし方を整理しました。
- 整理収納アドバイザーは国家資格ではなく、NPO法人ハウスキーピング協会が認定する民間資格
- 2級は1日講座を受けて最後のまとめテストに合格すれば認定。受講料は24,700円(税込、テキスト代・認定料込)で、有効期限はない
- 準1級は2日間の会場講座。1級は準1級の受講後に1次試験(100問60分)と2次審査(面談と報告書)に合格して取得する
- 2級講座の主催者は講師やカルチャーセンター等で、申込は主催者へ直接行う仕組み
- 家庭の片付けに役立てるなら2級、仕事として考えるなら上位級や認定講師という段階がある
整理収納アドバイザーとは
認定元はNPO法人ハウスキーピング協会
整理収納アドバイザーを認定しているのは、東京都渋谷区代々木に事務所を置く特定非営利活動法人ハウスキーピング協会です。法人概要では2003年11月1日の設立とされています。創始者の挨拶には「家事の専門人材の育成を行い…特定非営利活動法人ハウスキーピング協会を設立しました。」という一文があり、家事を専門的に扱う人材を育てることが出発点だったことがわかります。
協会の公式サイトでは、活動内容として次の3点が挙げられています。
- 整理収納アドバイザーの育成
- 仕事の場づくり
- 家事の標準レベルを設定したうえで講座・試験を実施し、資格を認定すること
整理収納アドバイザー2級は、協会の「代表的な資格」として紹介されています。
国家資格ではなく民間資格
資格倉庫の読者にまず押さえてほしいのは、整理収納アドバイザーが国の法律に基づく国家資格ではなく、NPO法人が独自に認定する民間資格だという点です。持っていないと片付けの仕事ができない、という性質のものではありません。一方で、学んだ内容を級と認定という形で示せるのが民間資格の持ち味です。
国家資格・公的資格・民間資格の区別があいまいな方は、国家資格・公的資格・民間資格の違いを先に読んでおくと、この資格の立ち位置がつかみやすくなります。同じく民間団体が認定する資格の例としては、防災士も参考になります。
2級・準1級・1級の違い
整理収納アドバイザーには2級・準1級・1級の段階があります。2級は講座の受講で認定され、準1級は2日間の講座、1級は試験と審査という構成です。主な違いを表にまとめました。
| 項目 | 2級 | 準1級 | 1級 |
|---|---|---|---|
| 取り方 | 1日講座を受講し、まとめテストに合格 | 2日間の認定講座を受講 | 準1級の受講後、1次試験と2次審査に合格 |
| 形式 | 全国各地の会場またはオンライン | 会場(対面)のみ | 1次:CBTテストセンターまたは会場/2次:面談と報告書 |
| 時間 | 10:00〜17:00(会場により異なる) | 両日とも10:00〜17:30(会場により異なる) | 1次:100問60分/2次:面談1人10分 |
| 受講料・受験料(税込) | 24,700円(テキスト代・認定料込) | 通常41,800円(認定料・テキスト代込)、条件により38,170円・36,300円 | 1次(CBT):22,000円/2次:23,100円 |
| 修了・合格の条件 | まとめテストに合格。遅刻・早退が1/4以上だと認定されない | 2日間の講座を受講 | 1次:70点以上(合格率70〜80%)/2次:合格率85% |
| 有効期限 | なし(更新不要) | 公式で要確認 | 公式で要確認 |
料金はいずれも2026年10月18日時点の公式掲載です。改定されることがあるため、申し込む前にハウスキーピング協会の公式サイトで最新の金額を確認してください。
2級の詳細
1日講座とまとめテストで認定
協会のよくある質問には「1日講座を受講し、最後のまとめテストに合格すれば、2級資格を認定」と書かれています。別日に試験会場へ出向く必要はなく、講座の最後にあるまとめテストまでが1日の流れです。受講時間は10:00〜17:00が基本で、会場によって異なる場合があります。
受講資格は高校生以上
受講できるのは高校生以上で、日本語を理解できる方(読み書きを含む)です。中学生以下には別にジュニア2級が用意されています。3級を先に取る必要はなく、いきなり2級から受けられます。
会場とオンラインを選べる
2級は全国各地の会場のほか、オンラインでも受講できます。自宅から受けたい方や近くに会場がない方には選択肢が広がります。ただし、後で触れる2級と準1級のセット割引は、WEB受講が対象外とされています。
受講料と再受講料
- 受講料:24,700円(税込、テキスト代・認定料込)
- 再受講料:19,200円(税込、テキスト代込)
いずれも2026年10月18日時点の公式掲載です。
遅刻・早退が講座時間の1/4以上になると、2級は認定されません。仕事や家庭の予定と重ならない日程を選ぶことが前提になります。
有効期限なし、認定証はオープンバッジ
公式には「資格の有効期限はありません。(更新の必要なし)」と明記されています。一度認定されれば、更新の手続きを気にせず持ち続けられます。
認定の証明は、オープンバッジと呼ばれるデジタル証明書です。2026年4月の受講分から、紙の認定証がWEB発行に切り替わりました。受講後おおむね2週間以内にメールで通知が届く流れです。
2級の公式ページには、2級と準1級をまとめて申し込むセットの料金も掲載されています。2級受講日から1週間以内に準1級を申し込むことが条件で、2級23,600円・準1級31,900円、合計の本講座55,500円(税込)という表記です。WEB受講は対象外のため、利用を考える場合は公式ページで条件を確かめてください。
準1級の詳細
2日間・会場のみの講座
準1級は会場での対面受講のみで、オンラインはありません。日数は2日間、時間は両日とも10:00〜17:30が基本です(会場により異なります)。
受講資格
日本語の読む・聞く・話すができることに加え、指定の資格のいずれかを取得していることが条件です。取得時期の期限はありません。公式に挙がっている例は次のとおりです。
- 整理収納アドバイザー2級
- 2級認定WEB講座
- 職場整理収納アドバイザー(旧BAV)
- 整理収納教育士
- オフィス環境診断士2級
- 住宅収納スペシャリスト
- 企業内整理収納マネージャー など
受講料は申込時期で3通り
準1級の受講料は、2級を受講してからいつ申し込むかで変わります。いずれも税込で、認定料とテキスト代を含みます。
| 区分 | 受講料(税込) | 条件 |
|---|---|---|
| 本講座 | 36,300円 | 2級受講から1週間以内に申し込む場合 |
| 早割 | 38,170円 | 2級受講から1か月以内に申し込む場合 |
| 通常 | 41,800円 | 上記以外 |
2026年10月18日時点の公式掲載です。上位級まで進むつもりがあるなら、2級の受講後すぐに日程を検討したほうが受講料を抑えられます。
キャンセル料と日程変更
- 申込日〜11日前:10%
- 10〜3日前:50%
- 2日前〜当日:100%
日程の変更はできません。認定証はオープンバッジで、紙タイプを希望する場合は有料(2,750円)です。
1級の詳細
取得までの流れ
公式の説明は「準1級認定講座受講後、1級試験(1次試験・2次審査)に合格」です。1次試験は準1級認定講座を修了してから受験でき、準1級を飛ばすことはできません。受験資格は中学校卒業以上とされています。
1次試験
- 受験方法:CBTテストセンター(会場での筆記・マークシートの掲載もあり)
- 問題数・時間:100問・60分
- 合格基準:70点以上
- 出題範囲:準1級認定講座のテキスト
- 合格率:70〜80%
- 受験料(CBT):22,000円(税込)
合格発表は約1週間後に協会のホームページに掲載され、合否の郵送はありません。1次試験の合格では認定証は発行されません。CBTの場合、受験料の支払い確認後60日以内に受験する形です。会場試験については公式に「準備中」と表記されているため、受験を考える時点で状況を確認してください。
2次審査
2次審査は、1人10分の面談と「ファシリテイト体験報告書」の提出で行われます。合格率は85%と公表されています。受験料は単独申込または2回目以降で23,100円(税込)です。1次と2次をまとめたセット申込の料金も公式に掲載されているので、申し込み方法とあわせて確認するとよいでしょう。
面談では、報告書の内容について次のような質問が例示されています。
- 誰をクライアントにしますか
- どこを整理収納しますか
- どんな課題や問題がありますか
- どんな効果がありますか
実際に誰かの片付けを手伝い、その経過と結果を言葉で説明できるかが問われる内容です。1級の認定証は、2026年10月の2次審査受験分からオープンバッジ(写真なし)に切り替わっています。
2級講座の選び方
主催者に申し込む仕組み
2級講座は協会が一括で開いているわけではありません。協会のFAQによると、主催者は「講師またはカルチャーセンター等施設」で、申込は主催者へ直接行います。協会のホームページから申し込んだ場合も、その内容は主催者に転送されます。講座の一覧は協会サイトに掲載されており、会場開催とオンライン開催の両方があります。
受講料の24,700円や認定の条件は共通ですが、日程やキャンセル規定、支払い方法などは主催者ごとに異なる場合があります。
主催者を選ぶときに見る点
- 会場かオンラインか:通える範囲に会場があるか、自宅で受けたいか。オンラインはテキストの受け取り方法も確認する
- 日程:遅刻・早退が1/4以上で認定されないため、丸1日空けられる日を選ぶ
- キャンセル規定:何日前から何%かかるか。急な予定変更が起きやすい方は特に重要
- 支払い方法と期限:振込か、いつまでに払うか
- インボイス対応:経費処理で適格請求書が必要な場合。協会主催の講座はインボイス対応とFAQにあるが、他の主催者は個別に確認が必要
講座を開く主催者の例:セルフサポートパートナー株式会社
2級講座の主催者の一つとして、セルフサポートパートナー株式会社を紹介します。同社は自社サイトで、2級認定講座を整理収納サービスやオンライン相談室とあわせて案内しています。
会社概要
| 社名 | セルフサポートパートナー株式会社 |
|---|---|
| 本社 | 東京都板橋区加賀1-21-1 |
| 代表者 | 代表取締役 川崎浩平 |
| 設立 | 平成22年6月 |
| 資本金 | 22,500,000円 |
2級講座の料金と支払い
同社の特定商取引法に基づく表記では、整理収納アドバイザー2級認定講座の販売価格は24,700円(税込)です。協会の公式受講料と同じ金額です。支払いは振込で、申し込み当日までに振り込む形とされています。オンライン講座の場合は、着金の確認後に講座で使うテキストが送られてきます。
キャンセル料
同社都合以外でキャンセルする場合のキャンセル料は次のとおりです。同社都合の場合は全額返金とされています。
- 講座開催11日以上前:10%
- 10〜3日前:50%
- 2日前から:100%
講座以外の事業
同社は2級講座のほかに、自宅やオフィスで行う整理収納サービス(現場実践講座)と、整理収納オンライン相談室も扱っています。
| サービス | 料金(税込) |
|---|---|
| 現場実践講座 訪問型 | 33,000円/回 |
| 現場実践講座 ZOOM型 | 22,000円/回 |
| 延長 | 5,500円/時間 |
| 整理収納オンライン相談室 | 550円/月 |
訪問型では、事前に了承を得たうえで出張費用(交通費・宿泊費)がかかる場合があります。料金はいずれも2026年10月18日時点の同社掲載で、最新の内容は同社サイトで確認してください。
セルフサポートパートナーの整理収納アドバイザー2級認定講座の案内を見る
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取得後の活かし方
家庭での活用
2級は1日で学べて有効期限もないため、まずは自分の家の片付けに役立てたい人にとって入りやすい資格です。物の持ち方や収納の考え方を一度体系的に学んでおくと、家族と片付けのルールを話し合うときの共通の土台にもなります。
仕事や副業を考える場合
協会は活動内容に「仕事の場づくり」を掲げており、2級の上には準1級・1級、さらに整理収納アドバイザー2級認定講師という段階が用意されています。認定講師には年1回の優秀講師表彰や、ダイヤモンドからブロンズまでの講師ステータスといった仕組みもあります。1級の2次審査では、クライアントを決めて整理収納を行った体験を報告書と面談で説明します。
ただし、民間資格である以上、資格を取っただけで仕事や収入が約束されるわけではありません。片付けを仕事にするかどうかは、上位級で何を学べるか、どのように依頼を受けるかを含めて判断することになります。資格の価値をどう考えるかについては、資格は意味がないと言われる理由の検証も参考にしてください。
向いている人・向いていない人
向いている人
- 自宅の片付けを自己流でなく、考え方から学び直したい人
- 1日で受講を終えたい人、更新の手間がない資格を探している人
- 将来的に片付けを仕事にすることも視野に入れ、段階を踏んで学びたい人
- オンラインで受講したい人(2級の場合)
向いていない人
- 国家資格のように、持っていることが業務の条件になる資格を求めている人
- 取得すればすぐに仕事が得られることを期待している人
- 丸1日の講座時間を確保するのが難しい人
- 上位級までオンラインで完結させたい人(準1級は会場のみ)
よくある質問
Q. 整理収納アドバイザーは国家資格ですか?
A. 国家資格ではありません。特定非営利活動法人ハウスキーピング協会が認定する民間資格です。
Q. 3級を取らずに2級から受けられますか?
A. 受けられます。2級の受講に3級の取得は必要ありません。受講資格は高校生以上で、日本語を理解できる方(読み書きを含む)です。
Q. 2級に試験はありますか?
A. 別日の試験はなく、1日講座の最後にあるまとめテストに合格すれば認定されます。遅刻・早退が1/4以上の場合は認定されません。
Q. 資格の更新は必要ですか?
A. 2級については「資格の有効期限はありません。(更新の必要なし)」と公式に明記されています。
Q. 準1級や1級はオンラインで受けられますか?
A. 準1級は会場(対面)のみです。1級の1次試験はCBTテストセンターでの受験が案内されており、2次審査は面談と報告書の提出で行われます。
Q. 2級講座はどこに申し込めばよいですか?
A. 講座の主催者(講師やカルチャーセンター等)に直接申し込みます。協会サイトの講座一覧から申し込んだ場合も、主催者へ転送される仕組みです。
Q. 1級の合格率はどのくらいですか?
A. 公式には、1次試験の合格率が70〜80%、2次審査の合格率が85%と掲載されています。
まとめ
整理収納アドバイザーは、NPO法人ハウスキーピング協会が認定する民間資格です。2級は1日講座とまとめテストで認定され、受講料は24,700円(税込)、有効期限はありません。準1級は2日間の会場講座で、2級受講からの申込時期によって受講料が変わります。1級は準1級の受講後に、1次試験と面談を含む2次審査を経て取得します。
2級講座は主催者ごとに日程やキャンセル規定が異なるため、会場かオンラインか、丸1日空けられる日か、キャンセル料の段階はどうかを確かめてから申し込むと安心です。料金はすべて2026年10月18日時点の公式掲載なので、最新の情報は協会や主催者の公式サイトで確認してください。
出典
- 特定非営利活動法人ハウスキーピング協会「協会について」https://housekeeping.or.jp/about_us/(確認日:2026年10月18日)
- 特定非営利活動法人ハウスキーピング協会「整理収納アドバイザー2級」https://housekeeping.or.jp/about_license/grade2/(確認日:2026年10月18日)
- 特定非営利活動法人ハウスキーピング協会「整理収納アドバイザー準1級」https://housekeeping.or.jp/about_license/grade1/pre-grade1/(確認日:2026年10月18日)
- 特定非営利活動法人ハウスキーピング協会「整理収納アドバイザー1級」https://housekeeping.or.jp/about_license/grade1/(確認日:2026年10月18日)
- 特定非営利活動法人ハウスキーピング協会「整理収納アドバイザー2級認定講座一覧」https://housekeeping.or.jp/about_license/lecture-list-v2/?lecture_category_id=44(確認日:2026年10月18日)
- セルフサポートパートナー株式会社 公式サイト(会社概要)https://ss-partner.co.jp/(確認日:2026年10月18日)
- セルフサポートパートナー株式会社「特定商取引法に基づく表記」https://ss-partner.co.jp/2026/03/24/特定商取引法に基づく表記/(確認日:2026年10月18日)