資格とキャリア

第二新卒におすすめの転職サイトの選び方

卒業後数年以内に転職を検討する「第二新卒」は、新卒採用とも中途採用とも異なる立ち位置で選考が行われることが多い層である。転職サイトやエージェントの数は多く、どれを選べばよいか迷いやすいが、第二新卒ならではの視点を踏まえておくと求人探しが進めやすくなる。この記事では、第二新卒とはどのような層を指すのか、厚生労働省の統計で見た若手の離職状況、卒業後3年以内の新卒枠という選択肢、サイトとエージェントの違い、年齢による探し方の差、そして選び方のコツまでを整理する。

第二新卒とは何か

第二新卒とは、学校を卒業して一度就職したものの、比較的短期間のうちに転職を検討する層を指す言葉である。法令上の明確な定義があるわけではなく、転職サービスや企業によって対象範囲の説明は異なる。「卒業後3年程度まで」と説明するサービスもあるが、これは公的に決められた線引きではない。

紛らわしいのが、後述する若者雇用促進法に基づく指針の「卒業後少なくとも三年間」という記述である。こちらは既卒者が新卒採用の枠に応募できる期間について事業主に努力を求めたもので、第二新卒という言葉の定義ではない。指針の中に「第二新卒」という語は出てこない。

新卒採用のように在学中からの選考プロセスを経るわけではなく、かといって数年以上のキャリアを積んだ中途採用者とも異なるため、選考での評価軸も独自のものになりやすい。

数字で見る第二新卒

厚生労働省は、新規学卒者が就職後3年以内にどれだけ離職したかを毎年公表している。最新の令和4年3月卒業者について、学歴別の離職率は次のとおりである。

学歴(令和4年3月卒) 3年以内の離職率 1年目 2年目 3年目
中学 54.1% 32.9% 13.0% 8.1%
高校 37.9% 17.9% 11.5% 8.5%
短大等 44.5% 19.3% 13.7% 11.5%
大学 33.8% 12.1% 11.9% 9.9%

大学卒の就職者は449,012人で、そのうち3年目までに離職したのは151,911人だった。割り算すると約33.8%で公表値と一致する(当サイト計算)。大学卒のおおむね3人に1人が、就職から3年以内に最初の勤め先を離れていることになる。

大学卒の3年以内離職率を年ごとに並べると、令和2年3月卒が32.3%、令和3年3月卒が34.9%、令和4年3月卒が33.8%で、3割台前半から半ばで推移している。高校卒は1年目の離職率が17.9%と大学卒の12.1%より高く、早い段階で動く人が多い。

集計方法の注記:この統計は、事業所からハローワークに提出された雇用保険の加入届をもとに、生年月日や資格取得日などから新規学卒者と推定される就職者数を算出し、その離職日から離職率を出したものである。数値は卒業年から3年後の6月時点で把握されている。合計の離職率は四捨五入の関係で、1年目から3年目の合計と一致しないことがある。

3年以内の離職は統計上めずらしいことではない。ただ、多くの人が経験しているからといって、面接で辞めた理由を聞かれなくなるわけではない。応募先から見れば、同じ理由で再び早期に辞めないかは確かめたい点であり、理由と次の職場で何をしたいかを言葉にしておく準備は欠かせない。

卒業後3年以内なら新卒枠も選択肢

第二新卒の転職というと中途採用の求人ばかりに目が向きがちだが、企業の新卒採用枠に応募するという道もある。その根拠になっているのが、若者雇用促進法に基づく厚生労働省の指針(平成27年厚生労働省告示第406号、最終改正 令和8年厚生労働省告示第53号)である。

指針は、事業主が青少年を募集・採用する際に「過去の就業形態や離職状況、学校等の卒業時期等にとらわれることなく、人物本位による正当な評価を行う」ための措置を講ずるよう努めることを求めている。そのうえで学校等の卒業者の取扱いとして、卒業者も新規卒業予定者の採用枠に応募できる募集条件を設定し、その際は「学校等の卒業者が卒業後少なくとも三年間は応募できるものとすること」と定めている。

  • 指針の文言は「講ずるように努めること」であり、努力義務にとどまる。すべての企業の新卒枠に、卒業後3年以内なら必ず応募できるわけではない
  • 指針に「第二新卒」という語は無く、第二新卒の定義を定めたものでもない
  • 既卒者や就業経験者を新卒枠の対象に含めるかは企業ごとに違うため、応募前に募集要項の「応募資格」「対象」の欄を確かめる

中途枠と新卒枠では、求人の探し方も選考の進み方も変わる。当サイトの整理として、主な違いを並べると次のようになる(比較の観点は当サイトがまとめたもので、数値の比較ではない)。

観点 転職サイト・エージェント(中途枠) 新卒枠(就職サイト・企業の新卒採用ページ)
求人の探し方 転職サイトで検索する、エージェントから紹介を受ける 新卒向け就職サイトや企業の採用ページで探す
応募の時期 求人が出ていれば通年で応募できることが多い 企業が決めた新卒採用のスケジュールに沿う
評価されやすい点 前職での経験や身につけた基礎力も見られる 新卒予定者と同じ基準で、人物や意欲が見られやすい
入社時期 内定後、比較的早い時期に入社する例が多い 新卒と同じ入社時期にそろえる例が多い
確認しておくこと 未経験可かどうか、求める経験年数 既卒者・就業経験者が応募対象に含まれるか

前職とまったく違う業界に行きたい場合や、新卒時に受けられなかった企業に再挑戦したい場合は、新卒枠も候補に入れて両方の募集要項を見比べておくと、選択肢を取りこぼしにくい。

第二新卒の転職市場における特徴

第二新卒は、社会人としての基礎的なビジネスマナーを一定程度身につけている一方、職務経験はまだ短い。そのため選考では、即戦力としての実績よりも、柔軟性や今後の伸びしろが見られる場面が出てくる。未経験歓迎をうたう求人の中には第二新卒を対象に含めるものもあり、未経験の職種や業界への挑戦を検討する余地はある。ただし、どの程度受け入れられるかは企業や職種によって大きく異なり、一律に有利とはいえない。短期間での離職理由や、環境変化への耐性は選考で確認されやすいポイントでもある。

既卒・第二新卒の違いにも注意する

混同されやすい言葉に「既卒」がある。既卒は卒業時点で就職していなかった人を指すことが多く、一度就職して短期間で転職を考える第二新卒とは経緯が異なる。ただし、求人サービスによっては第二新卒と既卒をまとめて対象とし、共通の求人特集を用意している場合もあるため、募集要項の対象条件を個別に確認しておきたい。前述の指針でいう「学校等の卒業者」には、就職経験の有無を問わず卒業した人が含まれる書き方になっている。

転職サイトとエージェントという2つの選択肢

第二新卒向けの求人を探す方法は、大きく分けて「転職サイト」と「転職エージェント」の2種類がある。転職サイトは自分のペースで求人を検索し、応募まで自分で完結させる形式で、多くの求人から比較検討しやすい点が特徴だ。転職エージェントは、キャリアアドバイザーが求人紹介から書類添削、面接対策、条件交渉まで伴走してくれる形式で、選考対策に不安がある場合や、非公開求人にアクセスしたい場合に向いている。どちらか一方に絞る必要はなく、自分の状況に合わせて組み合わせればよい。

20代前半と後半で探し方はどう違うか

厚生労働省の令和7年転職者実態調査(令和7年10月1日現在)には、転職者が実際に使った転職活動の方法を年齢別に集計した表がある。複数回答で、20代の2区分と総数を抜き出すと次のとおりである。

転職活動の方法 総数 20〜24歳 25〜29歳
ハローワーク等の公的機関 29.6% 26.7% 24.8%
民間の職業紹介機関 20.9% 12.8% 27.7%
求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等 45.1% 50.7% 53.5%
企業のホームページ 13.5% 12.3% 16.7%
企業訪問 1.5% 2.6% 1.1%
出向・前の会社の斡旋 3.0% 0.7% 1.0%
縁故(知人、友人等) 22.2% 20.5% 18.7%
その他 7.2% 5.0% 4.8%
不明 1.2% 4.0% 0.5%

どちらの年齢層でも、最も多いのは求人サイト等で5割を超える。目立つ差は民間の職業紹介機関で、20〜24歳は12.8%と総数の20.9%を下回るが、25〜29歳では27.7%に上がり、総数も上回っている。

当サイトの見方としては、20代前半は求人サイトや公的機関、縁故で探す人が中心で、20代後半になると職業紹介機関、つまりエージェント等を使う人が増える傾向が読み取れる。なぜ増えるのかについて、調査は理由までは示していない。また、この数字は「使った人の割合」であり、どの方法で転職がうまくいったかを比べたものではない。20代前半でもエージェントを使う意味はあり、逆に20代後半でも求人サイト中心で十分なこともある。

サイト・エージェントを選ぶ際に見るべき視点

数あるサービスの中から自分に合ったものを選ぶには、次のような視点で比較するとよい。

  • 第二新卒や既卒向けの求人特集・専門コンテンツが用意されているか
  • 未経験者歓迎の求人がどの程度掲載されているか
  • サイトの使いやすさや検索機能、絞り込み条件の充実度
  • キャリアアドバイザーによる個別サポートが受けられるか
  • 登録者の年齢層や対象者像が自分の状況と近いか

代表的なサービスの傾向を比較する

第二新卒・若手向けをうたうサービスにはいくつかの傾向があり、公開情報をもとに整理すると次のようになる。数値は各社が公開している範囲の情報であり、時期により変動する可能性がある点には留意したい。

サービスの傾向 形式 主な対象 特徴
総合型転職サイト サイト+エージェント併用型 幅広い年齢・経験の求職者 掲載求人数が多く、第二新卒向けの特集ページを設けている場合がある
20代特化型エージェント エージェント形式 20代・第二新卒・既卒 登録者の多くが20代前半〜半ばで、未経験歓迎求人の比率が高いことをうたう例が多い
未経験特化型エージェント エージェント形式 フリーター・既卒・第二新卒・正社員未経験者 マンツーマンでの面接対策など、選考支援を手厚くうたう例が多い
定着重視型エージェント エージェント形式 既卒・第二新卒・フリーター 内定率よりも入社後の定着率を訴求ポイントとする例がある
内定率・定着率・登録者数などの数値は各社が独自の集計方法で公開しているものであり、算出方法や調査時期はサービスによって異なる。横並びで比較する際は、公式サイトの最新情報を確認したうえで参考程度にとどめるのが望ましい。

他の求人探しの方法との違い

転職サイト・エージェント以外にも、求人を探す方法はいくつかある。それぞれの違いを整理しておく。

  • ハローワーク:公的機関が運営する無料の職業紹介サービスで、地域の求人や中小企業の求人を探す窓口になる。転職者実態調査でも、20〜24歳の26.7%、25〜29歳の24.8%が公的機関を使っている。
  • スカウト型サービス:職務経歴を登録しておくと企業側からオファーが届く形式で、自分から探す手間を減らせる反面、第二新卒はまだ経歴が少なく、スカウトの数が伸びにくい場合がある。
  • 縁故・リファラル採用:知人の紹介を通じた採用で、選考が進みやすい面がある一方、選べる求人の幅は自分のネットワークに依存する。同じ調査では20〜24歳の20.5%が縁故を使っている。

第二新卒の場合は、求人量と選考サポートの両方が得やすい転職サイト・エージェントを軸にしつつ、ハローワークや縁故、新卒枠への応募を必要に応じて組み合わせるのが現実的な進め方になる。

第二新卒がサービスを選ぶ際の実践的なコツ

  • まずは求人数の多い総合型サイトに登録し、市場にどのような求人があるか全体像をつかむ
  • 選考対策に不安がある場合は、20代特化型や未経験特化型のエージェントを併用する
  • 卒業後3年以内であれば、志望企業の新卒採用ページで既卒者が応募対象に入っているかも確かめる
  • 短期離職の理由をどう伝えるか、エージェントとの面談で整理しておく
  • 複数サービスに登録した場合は、進捗や紹介求人を一覧で管理し、対応漏れを防ぐ
  • 「未経験歓迎」の求人でも業務内容や求められる素養は求人ごとに異なるため、募集要項を個別に確認する

よくある質問

第二新卒は卒業後何年目まで対象になるのか

法令上の定義はなく、何年目までを第二新卒と呼ぶかはサービスや企業によって異なる。若者雇用促進法に基づく指針にある「卒業後少なくとも三年間」は新卒枠に応募できる期間についての努力義務で、第二新卒の定義ではない。応募を検討する求人の募集要項で対象を個別に確認するとよい。

卒業後3年以内なら新卒採用に応募できるのか

厚生労働省の指針は、卒業後少なくとも3年間は新卒枠に応募できる募集条件にするよう事業主に求めている。ただし努力義務であり、すべての企業が対応しているとは限らない。既卒者や就業経験者が対象に含まれるかは、企業の新卒採用ページや募集要項で確かめる必要がある。

第二新卒の離職率はどのくらいか

「第二新卒」に限った公的統計はないが、厚生労働省の集計では令和4年3月卒の就職後3年以内の離職率は大学33.8%、高校37.9%、短大等44.5%、中学54.1%だった。大学卒ではおおむね3人に1人が3年以内に離職している。

新卒採用・中途採用とは何が違うのか

新卒採用は在学中からの選考が中心であるのに対し、第二新卒は既に就業経験がある点で異なる。また数年以上の経験を積んだ中途採用者と比べると職務経験が短いため、実績よりも基礎力や今後の伸びしろが見られる場面がある。

転職サイトとエージェントはどちらか一方だけでよいか

どちらか一方に絞る必要はない。自分で幅広く求人を探したい場合はサイト、選考対策のサポートを重視したい場合はエージェントが向いており、状況に応じて組み合わせればよい。

20代前半はエージェントを使わないほうがいいのか

そうとはいえない。令和7年転職者実態調査で民間の職業紹介機関を使った割合は20〜24歳が12.8%、25〜29歳が27.7%と差があるが、これは利用した人の割合であって、方法ごとの良し悪しや成功率を示したものではない。選考対策に不安があれば、20代前半でも利用を検討してよい。

短期間で離職していると選考に不利になるか

一律に不利になるとは言い切れないが、離職理由や今後のキャリアの方向性については選考で確認されやすい。3年以内の離職は統計上めずらしくないものの、それで質問が省かれるわけではないため、事前に理由を整理し、前向きな言葉で説明できるようにしておくとよい。

未経験の職種にも応募できるか

未経験歓迎をうたい、第二新卒を対象に含める求人もあるため、応募できる場合はある。ただし受け入れの度合いは企業や職種によって異なり、求められる条件も求人ごとに違うため、募集要項を確認する必要がある。

複数のサービスに同時登録してもよいか

問題ない。複数登録することで比較できる求人の幅が広がる一方、進捗管理が煩雑になりやすいため、応募状況を一覧で管理する工夫をしておくとよい。

エージェントの利用は無料なのか

多くの転職エージェントは、求職者側の利用料は無料で、企業側からの成功報酬で運営される仕組みを採用している。ただし細かな料金体系はサービスによって異なるため、公式サイトで確認しておきたい。

地方在住でも第二新卒向けサービスは利用できるか

サービスによって対応エリアは異なる。全国の求人を幅広く扱う総合型サイトがある一方、対面での面談を重視するエージェントでは対応エリアが都市部中心になっている場合もあるため、登録前に対応地域を確認しておくとよい。

ハローワークだけを利用するのでは不十分なのか

ハローワークは無料で利用できる公的サービスで、地域の求人を探す窓口になる。不十分かどうかは希望する職種や地域しだいで、一概にはいえない。令和7年転職者実態調査では、20代の転職者の5割超が求人サイト等を使っており、公的機関と民間のサービスを組み合わせて選択肢を広げる方法もある。

まとめ

第二新卒の転職では、若手向けの求人が充実したサービスを選ぶことに加えて、サポート体制の有無やサービス形式(サイトかエージェントか)も比較の軸になる。大学卒のおおむね3人に1人が3年以内に離職しており、短期離職そのものはめずらしくないが、理由の説明は準備しておきたい。卒業後3年以内なら新卒枠に応募できる企業もあるため、中途枠と並べて募集要項を確かめる価値はある。公開されている内定率や定着率などの数値は算出方法が各社で異なるため、鵜呑みにせず参考情報として扱いたい。複数のサービスを組み合わせながら、自分に合った転職活動の形を見つけていきたい。

第二新卒・既卒・未経験など若手層のキャリア相談に幅広く対応するサービスとして、猫の手AGENTのような20代特化型のエージェントも選択肢になります。

※本項には広告リンクを含みます

出典

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